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次から次に不運な出来事に襲われてれて不安症候群と格闘している韓国人の友達がオースティンからソウルまでダラス乗換えで昨日出かけた。出かけたと断定できるのは彼女から「どうしても行くことができなかった」と電話がかかってこないからだ。
旅行の目的はソウルで一人暮らしをしておられる母親をアメリカに引き取るためにもろもろの書類手続きをすることだが、出発前日の月曜日に会いたいというから行ってみると本当に元気がなくて、一人で大丈夫かなと心配した。「じゃ、ちょっと顔を見に行くね」というのが、話していくうちに、今までは聞くことのなかった、親や兄弟との関係、自分と夫、自分と子供の関係などかなり深いところまでの話に至った。 彼女自身は韓国の大学を卒業してからニューヨークの国連本部で働き、それからアメリカの大学院を経て社会学の博士課程を終了した頭の良い人で絶対に人を裏切らない、実に公正な人だ。私の数少ない真面目な話をできる人のうちの一人である。 去年の冬、交通事故にあってから思いもよらない事件が次々にふりかかってきたのだという。まず、この春、突然に弟さんが海難事故にあったらしく、消息を絶ったまま今に至っている。早くに夫を亡くし、子供を通しての自分しか知らない彼女のお母さんは傍にいた息子(一緒には暮らしていなかったが)がいなくなってしまうと途方にくれてしまい、どうしたらいいのかわからない。以外だったのは、韓国でもソウルなどの都市部では核家族化が急速に進み、親や老人を敬う伝統は消え行くものらしい。お嫁さんやお孫さんとの交流は無いに等しいらしく、彼女たちがお母さんの面倒をみてくれる可能性は皆無だという。でも、と友達は言う。 「私も二人の妹もアメリカで博士号を取り、弟は台湾の大学で博士号を取って、それが母の誇りだから何かにつけてお嫁さんと娘の私たちとを比較して、嫁として満足しなかったのかもしれない。だからお嫁さんの方も母に距離を置いていたのだと思う」 お母さんの嘆きは長女である彼女に向かって「あなたが男だったら良かったのに。全てがもっとうまく行ったと思う」と、仕方のない事を言い出すのだそうだ。 事件直後、とりあえず、別の州に住んでおられる妹さんのところで一時的に預かったものの、お母さんは何かを嘆きたくなると長女の友達のところに電話をかけてきて延々と答えの出せない質問を繰返すらしいのだ。そのストレスが直接の原因ではなかったのだろうが、友達はその数ヵ月後に心臓病と診断されてしまった。 「飛行機の中でにハートアッタクが起きたらどうしよう、と思うとそれが心配になってパニックが起きてしまうの。でも働いている妹たちとの都合も合わせて今しか行くときがないの。母の移民許可がおりても、友達を作ることが下手で何の楽しみもない母がどうやってアメリカで暮らしていったらいいのだろうか」と彼女の悩みの種はつきない。「遠くに暮らしていても、私が何でも判断して決めていたのよ、彼女のために。弟がすぐ傍に住んでいた時もね」。 アメリカ人にしては穏やかな大学教授の彼女のご主人は買い物からお嬢さんの送り迎えから、家事一切なんでもやってくれるけれども、彼女の心痛、親を遠くに置いて来てしまった、その心の重荷を彼は絶対に理解できないのではないか、とも彼女は言った。
by tomokoh9T
| 2008-07-23 00:24
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